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論理エンジンについて
小学館刊行 「出口汪の日本語トレーニング」より抜粋

(1)だれもが無理せず論理力を鍛えられる方法

 私はここ数年、「論理エンジン」の開発にすべてを注いできた。
 「論理エンジン」の構想とはどのようなものか。少し紹介しよう。

①小学校四年生以上の全学年対象

 まず従来の教材やドリルのような学年別を廃し、どの年齢、どの学力でも始められるものにした。 実際には大学受験生を対象に作ったが、意識の高い子どもなら、小学四年生から使用可能である。

②豊富な問題で無理のないレベルアップ

 論理力の要素をレベル化し、レベル1から100まで設定した。各レベルに十題、全体で約千題の問題が用意されている。 一つ一つの問題に答える作業を繰り返すことによって、だれもが日常使っている日本語が自然に、無意識に鍛えられ、高度な論理力が獲得できるのである。
  各レベル最後の十問めはレベルアップのための確認テストにした。 もちろん、テストは不合格の場合を想定して、数パターン用意する。 つまり、敗者復活戦が何度もできるのである。
  そして、すべての問題に、詳しい解説を付けた。これで自学自習が可能になる。
  小学四年レベルから出発できるわけだから、それ以上の年齢ならだれでも、気楽に取り組むことができる。 しかも、千題、ゆっくりと徐々にレベルアップしていくから、無理なく高いレベルが習得可能である。 子どもでも日本語の規則をじゅうぶん理解できるように、とりわけていねいに解説を書いたので、実際のところ、執筆量は大学受験問題集にして百冊分くらいに相当したと思う。

③日本語を使うすべての人に

 大学受験生でもレベル1から出発できるので、落ちこぼれ対策になるし、小学生でもレベル100まで達成可能だから、英才教育にもなる。
  千題、同じ問題はほとんどない。常に初めて見る問題ばかりだから、やっていて退屈しない。 そのうえ、論理の扱い方の訓練だから、どのレベルの問題も同じ考え方で解ける。だれでも習得可能であるし、慣れていくに従って、レベルが上がるとともに、ペースも上がってくる。
  レベル設定がなされているので、達成感があり、自分の論理力がどの程度かが明確になる。 何となく力がついたような、つかないようなといったあいまいさが残らない。
  一番大切なことは、千題もの分量なので、長年にわたって論理的思考訓練が可能なことである。
  千題!気の遠くなる問題量である。
  その一題一題に、それぞれ大切な意味がある。 どんな力を、どのような順番で習得し、無理なくレベルアップさせていくのか、何を基準にレベル設定するのか、他の教科・科目との関連はどうかなど、論理エンジンを開発する作業は、まさに現代の知の枠組みをとらえ直す作業でもあった。
  私はこの作業に夢中になった。
  論理エンジンを習得することで、現代文から、作文、小論文まで、かなり高度な能力を養成できる。さらにレベルが高くなっていくと、英語、古文、漢文まで、みな同じように論理的に読めるようになるのである。

(2)日本語を使って、論理的思考力を高める

 私たちの国では大多数の人が、日常的に日本語でものを考えている。 しかも、すべての学習は日本語の論理によって成り立っている。 だから、日本語の正しい使い方を身に付け、日本語の論理的な使い方に習熟すれば、生涯にわたって、あらゆる学習に大いなる威力を発揮するのだ。
  言葉の筋道こそが、論理である。
  だれかがあることを主張したい場合、そしてそのことを、言葉によって別のだれかに伝えようというとき、実はそこには大きく三つの筋道しかない。

今、筆者が主張したいことを、仮に命題と名付けよう。

①イコールの関係

 筆者は自分の主張を裏付けるために、具体例や自己の体験をあげる。あるいは、だれかの書いた文章を引用する。
  一つ一つの具体例やエピソードは、すべて異なる内容である。 だが、これらはすべて自分の主張を裏付けるものにすぎないから、論理という観点から見れば、すべてイコールの関係である。
A 命題(筆者の主張)
   ||(イコール)
A’具体例・体験・引用

②対立関係

 筆者は自分の主張を印象づけるため、反対の命題を持ち出すことがある。たとえば、現代について論じたければ、過去と比べてみる。日本について論じたければ、西洋と比べてやる。あるいは、自分と反対の意見を持ち出して、それを否定する。これらはすべて対立関係である。
A 命題(筆者の主張)
   ↑
   ↓
B 対立命題

③因果関係

 筆者はイコールの関係や対立関係を駆使して、自分の命題を論証するのだが、さらに次の命題に論を展開するとき、因果関係を使うことが多い。
  Aだから、次にBになる、といった具合である。
A 命題(筆者の主張)
   ↓
B 次の命題

 現代文も古文も漢文も、英語などの外国語文もすべて、主にこの、たった三つの論理的関係で成り立っている。 子どものうちから、この論理を意識して読む訓練をしておくと、あらゆる文章を素早く、しかも正確に読むことができる。 特に英語においては、最大の効果を発揮するのである。 また、作文や論文を書くときも、自分の主張をこの三つの論理的関係を正しく組み合わせて表せば、だれでも論理的な文章が書ける。
  こうした論理的関係は、実際にはたった一文の中でも、あるいは数行の短い文章の中でも使われている、そこで「論理エンジン」は小学生でも訓練可能なように、レベルの初期においては、一文や数行の文章を使って、論理的に読み、考え、書く訓練を行っていくのである。


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